東京ガスは業種的に好不況にあまり左右されず、比較的安定した印象なのですが、配当利回りが3%ぐらいなので、高配当株というには少し物足りないので、今まで保有していませんでした。
しかし、昨今の下落があまりにも予想を超えて下がってきたので、1,800円台まで株価が下落した10/22に100株を様子見として購入していました。
株価が下がっている理由の一つに、株主への還元(配当と自社株取得)割合の目標が、6割→5割に引き下げられたことも一因でした。
まずは、自社株取得を減らして配当は維持するものの、配当も維持できなくなったら、減配もありうるのかなぁと覚悟した上で、それでも近年稀に見る安値に見えるから、一単元だけ取得したので、増配は全く期待していませんでした。
1. 東京ガス まさかの増配
そのように、減配覚悟で購入した東京ガス。
決算発表のふたを開けてみると、まさかの増配!
期末配当を当初の30円予想から5円増配したのです。
100株しか保有していないので、今期は500円しか配当金額は増えませんが…
2. 東京ガス 増配理由
増配した理由は、決算発表のQ&Aの中にありました。
<質問>:増配をこのタイミングで決めた理由と、今後の増配のペースについて教えてほしい。増配のペースについては、これまで 3 年に 1 度、増配をしてきているが、そのペースを維持していくのか、または、利益成長の度合いによっては増配のペースをあげていく余地はあるのか。
<回答>:今回の増配は、株主還元方針の見直しの検討過程において、21 年度期末配当では、出来る限り実現したいという想いがあった。その中で、コスト改革の進捗状況等を踏まえたガス事業の状況や、海外事業における TGNR 社のような新たな利益貢献により、今後も利益成長が可能であると判断し、増配の覚悟を決めることができた。また、これまでの増配のペースは、料金改定のタイミングに合わせてきた側面が強く、現在は事業環境が変わっており、3 年に 1度を前提に置くべきではないと考えている。総還元性向が 5 割の中で増配をしていくのはハードルが高いが、様々な成長分野への投資によって得られる果実に合わせて、自信をもってできるタイミングで増配を考えていきたい。
211028qa.pdf (tokyo-gas.co.jp)
『株主還元方針の見直し』で、還元を減らすことを匂わせておいての、まさかの増配。
「今後も利益成長が可能である」ということを信じて、たったの100株ですが、持ち続けたいと思います。
3. 東京ガス 2022年3月期 連結業績予想 上方修正
東京ガスは第1四半期決算の発表時に続き、今期2回目の業績予想の上方修正を行いました。
前回予想 | 今回予想 | ||
売上高 | 1兆9520億円 | 1兆9700億円 | ↑ |
営業利益 | 920億円 | 1000億円 | ↑ |
当期純利益 | 600億円 | 670億円 | ↑ |
一株当たり当期利益 | 136.4円 | 152.3円 | ↑ |
年間配当予想 | 60円 | 65円 | ↑ |
売上高・営業利益・当期純利益・配当予想、全てにおいて前回予想を上回っています!
株主還元を6割から5割に減らしても、利益を成長させて少しずつ増配してくれるといいなーと願っています。
4. 東京ガス株価 回復するか?
ここ数年、ずっと右肩下がりだった東京ガスの株価。この増配を含む好調な決算発表により、V字回復の兆しを見せています。
このまま、節目の2,000円の株価を突き抜けてくれるのか、それともまた下がってくるのか、株価の動きはよく分かりませんが、『株主還元を軽視』したように見えた『株主還元方針の見直し 6割→5割』が、単に減配を意味するわけではなかったことが分かっただけでもよかったと思います。
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