厚生年金基金加入経験があり、転職した人は要注意!

いきなり、ニッチな題名に何のことだかピンとこない方も多いと思いますが、

  • 厚生年金基金」に加入した経験がある
  • 転職をした

という2つの条件にあてはまる方は年金のもらい忘れがあるかもしれないので、確認した方が良いですよ、というアドバイス記事です。

実際、私も前職を辞めた時に厚生年金基金から退職一時金をもらった記憶があったため、年金としては貰えないと思い込んでいたのに、実は貰えることが最近判明しました。

ただでさえ少ない年金を棒に振らないように、ご注意下さい。

1. 厚生年金基金とは?

そもそも「厚生年金基金」という言葉自体、聞き慣れない方もいらっしゃるかと思います。

「厚生年金基金」は企業が運営する企業年金の一種です。「厚生年金」と言葉が似ていますが、厚生年金は国民年金と同様に国が運営する公的年金なので、別物です。

よく、会社員の年金を例える時に3階建てと表現されることがありますが、①国民年金、②厚生年金、③厚生年金基金などの企業年金となります。

この3階部分の厚生年金基金がある企業にお勤めの方は、厚生年金基金に加入していることになります。下の図でオレンジ色部分が厚生年金基金から支給される年金となります。

厚生年金基金は、厚生年金のうち、報酬に比例して受け取る部分から、報酬スライドと物価スライド部分を除いた一部を国に代わって運営(代行)しながら、さらに基金独自の上乗せ給付を行うことを目的としています。

この「代行」部分が特に年金の請求漏れを起こしているのです。

厚生年金基金は、企業型確定給付年金や企業型確定拠出年金に移行されていき、廃止されていく方向です。しかし、私のようにまだ厚生年金基金全盛期だった頃に転職経験がある方は「年金のもらい忘れ」に要注意なのです。

2. 自分が厚生年金基金に加入しているか確認する方法

①給与明細に「厚生年金保険料」の他に「厚生年金基金保険料」などの記載がある

②厚生年金基金の加入証を保有している

③企業年金連合会に電話する(企業年金連合会

厚生年金基金の請求先は、基本的に勤務先が加入していた厚生年金基金となりますが、原則として10年未満の場合は、企業年金連合会が代わりに支給します。

3. 請求漏れが多い理由

「厚生年金基金」のもらい忘れが多い理由はどうしてなのでしょうか?大きく分けて3つの理由によります。皆さんも当てはまるものがないか、確認してみて下さい。私はまさに①でした。

①退職一時金をもらったので、それで終わりと思い込んでいる

→退職時に厚生年金基金の「加算年金」を一時金で受け取っていても、国の老齢厚生年金の一部を代行している厚生年金基金の基本(代行)年金は、年金として受け取れます。

②国の年金受給資格の25年を満たしていない

→一ヶ月以上の加入期間方はあれば受給できます。
(代行部分は厚生年金の受給権が発生している必要あり)

③本人が亡くなっている

→本人が亡くなっている場合でも、連合会から支払われていない年金があれば、遺族が一括して受けとれます。

4. 企業年金連合会に電話

以前は企業年金連合会のホームページで照会できたようですが、2017年2月現在はできなくなっているので、電話で問い合わせてみました。→企業年金連合会

本人確認のために聞かれたことは、

  • 氏名
  • 基礎年金番号
  • 生年月日

でした。厚生年金基金の番号がないと問い合わせできないのかと思っていましたが、年金手帳の基礎年金番号で大丈夫でした。

折り返しではなく、その場ですぐに厚生年金基金から引き継がれていることが確認されました。

10年弱加入していた厚生年金基金で65歳から年金としてもらえる金額は、

年間:24万円(終身)

でした。ちょうど月に2万円もらえるようです。年金定期便の年金額にはこの分は含まれていないので、上乗せとなるそうです。

これをもらい忘れているかもしれないと思うとゾッとしますね。65歳前に企業年金連合会から、手続きの連絡がくるようですが、退職してから30年間とか同じ住所に住み続けて連絡が取れる人の方が少ないような…

やはり自分でもらえる年金はきちんと把握しておく必要がありますね!

年金をもらえる年齢を迎えている方は請求漏れがないか、現役の方は、給与明細を保管しておくなど、自分でしっかりしておく必要がありそうです。

特に紙で給与明細をもらっていた頃は捨てるのも何だからと保管してましたが、電子化されたらチラッとパソコンで見て終わりという私のような人も多いかもしれません。

消えた年金問題もあるので、自分の年金は自分で守りましょう!

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