2018年に入って円高と株価調整が起きたため、思い付きで始めた米国株投資。
底値を拾おうと試みたのですが、残念ながら底値なんて素人の私に読める訳もなく、今は含み損全開です。
既に300万円という大金を投じ、あっという間に▲6万円の含み損を抱えてしまった米国株。
後付けながら、株式投資の理論を学ぼうと本を探していたところ、米国株式ブログでオススメしている人が多いシーゲルの本に出会いました。
株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらすを早速購入して読んでみたところ、なるほどと頷ける内容だったので、ご紹介します。
1. 株式投資の未来
最初にこの本の結論から書くと、株式ポートフォリオ戦略の柱として3つの指針を指示しています。
- 配当(Dividend)
- 国際(International)
- バリュエーション(Valuation)
まず、一番目の「配当」ですが、個別銘柄の選択にあたっては、持続可能なペースでキャッシュフローを生成し、それを配当として株主に還元する銘柄を選ぶことが必要となります。
幸いアメリカは数十年連続増配している企業が多いので、この条件で選ぶのは比較的簡単です。
二番目の「国際」ですが、世界のトレンドを認識し、中心は米国・欧州・日本から、中国・インドをはじめ途上国世界へとシフトすることが想定されます。
アメリカは国際企業が多いので、コカ・コーラやP&Gなど、こちらも世界的に活躍している企業に事欠きません。
三番目の「バリュエーション」ですが、個別銘柄であれ、業界であれ、市場の大勢が「絶対に買い」とみているうちは買わないというものです。
いわゆる割安な低いPERの業界・会社を探すこととなります。
こちらが一番難しく、2018年2月の暴落がチャンスだと思い、米国株投資を始めましたが、結果は現在のところ悲惨な状況です。
「株式の長期的なリターンは増益率そのものではなく、実際の増益率と投資家の期待との格差で決まる」というのもなかなか頷けます。
バフェットやシーゲルなど、過去の成功した人のオススメをそのまま真似ても、時代が違うし、テクノロジーも違うし、成功する保証は全くありません。
しかし、バフェットの1957年~2003年までの累積リターンを調査した結果は、ある意味統計的資料としては素晴らしいもので感動しました!
1871年から2003年にかけて、インフレ調整ベースで、株式の累計リターンの97%は、配当再投資が生み出してきた。
値上がり益が生み出した部分は3%にすぎない。
この長期的傾向が2018年以降にどれほど当てはまるのかはよく分かりませんが、「金をみせろ」というのは私も大賛成なので、シーゲル流を取り入れながら、今後も米国株を買い進めていこうと思います。
2. シーゲル銘柄
1950年~2003年の運用実績で見た上位4銘柄は、クラフトハインツ、タバコ、エクソンモービルやコカ・コーラなど、成長産業の一員ではなく、半世紀前に開発した汎用品に近い製品を作り続けている会社が投資家に最高のリターンをもたらしたそうです。
得意分野に的を絞り、すぐれた製品を新たな市場に投入することに専念し、市場を世界に拡大した共通点があります。
成長を期待された銘柄ではないので、比較的低いPERで、新しい分野ではないので、多額の研究開発費がかかることもないため高配当することができ、また国際的に展開しているので、人口が増加していく新興国の伸びにもついていけるということです。
セクターで見ていくと、「ヘルスケア」、「生活必需品」、「エネルギー」が歴史的には割安と言えたということになります。
しかしながら、2018年に入り米国の長期金利の上昇により、債券で3%の金利を貰えるならリスクのある株式を購入する魅力が薄れてきています。
そのため、シーゲル銘柄を含む高配当株の優位性が損なわれており、その結果高配当株の株価がかなり下落しています。
シーゲルの 株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらすはハードカバーでページ数も345ページもあるので、なかなかすべてを読破することはできませんでしたが、米国株投資を考える人にはかなりオススメな内容でした。
といっても、今年に入って米国株投資を始めた私は含み損だらけ… この3カ月、一度も含み益ポジションを見たことがありません。
「割安株」は言うは易しですが、なかなか割安というのを見つけるのは難しそうです。
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