外貨預金より、為替手数料が安いからFXの方が有利という情報を目にして、ちょっと怖そうなFXに手を出した方、出そうとしている方がいらっしゃると思います。
はい、私もその一人です!
ただ、FXには外貨預金にない、もしくは外貨預金より大きいリスクが発生する可能性があるので注意しながら運用する必要があります。
- スワップポイント逆転のリスク
- レバレッジとロスカット
- 為替差損(ポジポジ病)
1. スワップポイント逆転のリスク
2通貨間の金利差がスワップポイントであり、現在の日本のマイナス金利政策の場合、ほとんどの外貨を買いポジションで持てばスワップポイントを稼げます。
以前より下がったとはいえ、豪ドルやNZドルはまだまだ魅力的です。
しかしながら、経済状況や政策変更などにより、金利が大きく動き、逆転するリスクもあります。
そうなると、スワップポイントを貰う想定で始めたFX取引が、いつの間にか支払っていたなんて悲しい結末になるかもしれません。
外貨預金では金利が下がってもゼロに近づくだけで、支払が必要になるということはあり得ません。FXの場合、最悪のケースでは金利を支払うケースもあり得るということは理解しておきましょう。
2. レバレッジとロスカット
外貨預金の場合、円高が進んでも為替の含み損が出るだけで、我慢強く為替が戻るまで待ち続け、実際に預け入れた時点の為替レートに戻ってくれれば、金利分の収益を上げることができます。
しかしながら、FXでは特有のレバレッジとロスカットという仕組みから、外貨預金にないリスクを負いますので、これらを理解した上で始める必要がありそうです。
①レバレッジ
FXの一つのメリットというのは、「証拠金取引」と言われるように証拠金の25倍までのレバレッジをかけた取引ができるということです。
しかしながら、レバレッジをかけた取引をするということは、為替差益が出るときも大きく儲けますが、為替差損が出るときは大きく損をします。
このように説明すると、高いレバレッジが高い損失を出すように聞こえてしまいますが、高いレバレッジだと少額の証拠金で大きい金額の取引ができるというだけで、結局はいくらの外貨を購入したかによって、損失額は変わってきます。
- 1米ドル=100円の時、レバレッジを最大の25倍で1万ドルを購入(証拠金4万円)
- 1米ドル=100円の時、レバレッジ1倍で1万ドルを購入(証拠金100万円)
上のケースはどちらも1万ドル購入しているので、為替が1円円高に悪化した場合に、▲1万円の為替差損が発生するというのは同じになります。
レバレッジ25倍だと、4万円しかない証拠金がのうち1万円が、たった1円の円高で失われることになり、あっという間に証拠金が不足してロスカットされるリスクがあるという点がレバレッジを利かせた場合に異なってきます。
②ロスカット
レバレッジとも関係してきますが、高いレバレッジで取引している場合、予想に反して相場が円高傾向に進んだ場合、預けてある証拠金よりも為替の含み損が大きくなってしまい、ロスカットされてしまうケースがあります。(FX会社や設定によって強制ロスカットの水準が異なる)
ロスカットとは、含み損を全て強制決済することになりますので、例えば1米ドル=110円で米ドルを購入していたものが、1米ドル 80円で強制決済されてしまい、▲30円の損が実現してしまうことになります。
FXの基本単位である1万ドルで取引していた場合は、▲30万円の損失が実現することになり、コツコツ貯めたスワップポイントなどは吹き飛んでしまいます。
レバレッジとロスカットという2つのFX特有な部分を考慮すると、初心者がリスクをヘッジするためには
ことが有効だと言われています。
3. 為替差損
金利が目的とはいえ、円安ピークな時に外貨を買ってはなかなかその後利益を出すのは難しいでしょう。
長期金利のレンジを見て、現在の為替が長期トレンドの中のどのあたりかを見てから外貨を買った方がよいでしょう。
ただ、私もそうですが、「FXを始めよう!」と思うと、ポジポジ病なのか、すぐに買いたくなるんですよね…
ポジポジ病の「ポジ」とは、ポジションのこと。トレードをしたいあまりに、為替のトレンドなどを無視して無駄にポジションを持ちすぎてしまうことを指します。
これらのリスクを把握した上で、金利(スワップポイント)目当てで低いレバレッジでFXを始めれば、投機ではなく資産運用の一環としてFXをできるのではないかと思っています。
FX初心者の甘い夢でしょうか… 負けても勝っても結果を公開していきたいと思います。
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